縄文への道 縄文人から現代人へのメッセージ
 縄文への道 > デフレ日本 解体新書 > 格差意識がデフレを呼ぶ 

格差意識がデフレを呼ぶ


 衆目を集めた「事業仕分」第2弾がなんとか終わった。

 さてあとどのくらい仕分け業務があるものやら、天下り・渡り・特殊法人・埋蔵金づくりに代表される官僚システムの在り様に風穴を開けることで、それなりの効用はあったし、国民の目はどうしても、勧善懲悪型のムダ・ロスカットの方に集まる。

 ただ冷静に考えるとこの仕事は、外交・経済対策など、国家戦略的な大方針に従って行われるべきなのに、国家戦略室は開店休業のまま、おまけに菅さんはシラッと「デフレの傾向」との発言だけである。

 支出カットが目的の仕分け先行では、緊縮=善、不景気が加速されるのは当然である。

 その一方でバッサリ槍玉に挙げられた科学・教育・芸術それにスポーツなどの専門家から、不満の声が一斉に上げ始めた。

 今回の仕分けの裁定ですんなり確定することはないと思うが、忘れてならないのは、こうして懸命に浮かした金が「子供手当」中心にバラマカレることにある。これでデフレが来ない方がおかしい。

 加えて寄り大きな問題は、「刻苦勉励」「艱難辛苦」など、日本の美徳と努力の効用が疎外されたことである。

 民主や社民は、常に格差を論じ、弱者救済を叫んで来たが、そこには経済対策など全く見えて来ず、デフレ解消に全く役立たない。結果、国債発行額が税収を大きく上回る過去最大規模の予算額となった。

 さて、あらまほしき子供対象の施策だが、焦眉の急として、幼稚園・保育園拡充。企業付属保育設備への助成取組み、次いで高校から直接社会に出る人たちへの、在学中からの技術・資格取得まで支援政策、専門校の拡充であり、義務教育制度の拡充であり、奨学制度改善拡充である。

 ここで必要なことは、目的以外に流用させたり、預貯金に廻る可能性の高いお金は、決して家庭に配らず、学校・学園に直接配布するのが原則である。

 少し前から、運動会での着順廃止という結果平等主義からやっと機会均等型に移行して来たと思ったのに、今や日教組が文科省のスポンサー?になれば、たちまち元の黙阿弥だろう。

 本来ヒトは不平等が原則みたいなもので、あのソ連でさえ、70年来の壮大、且つ、欺瞞に満ちた共産実験の結果崩壊した。今でこそ日本には平等神話が充満しているが、戦前の日本は、戦後よりはるかに差別・格差社会であったと知るべきである。

 特に重要な視点として、非定期雇用・派遣社員の問題に、かってのフリーター・ニートとまじめな人たちもごっちゃまぜにし、遊びや浪費・ギャンブルによる多重債務者なども十把ひとからげでの弱者・平等論理はいただけない。

 ご存じの様に、テレビでも、安さを追っての報道合戦を繰り広げているが、街には「価格破壊」と言われる安売りが横行している。このまま放置すればデフレはおろか、零細な下請けやサービス業中心の大量倒産を招来させることは明白であろう。その裏には、泣かされている零細下請けや、問屋の存在を忘れてはならない。

 出来ればは近々、流通理論を梃子(テコ)に、詳しく「デフレと日本」の問題に触れてみたい。
(2009.11)

縄文への道 日本の農・林・水産業を考える 次へ

< 縄文塾通信 > < 縄文塾掲示板 >..
当サイトはリンクフリーです。 引用も引用元を明記してくだされば、原則自由です。
Copy right (c)2006 中村忠之 All Right Reserved
.